「自分の落ち度は全くない」
けれど他者から
一方的に誤解されたことはありませんか?
今回は、相互理解が難しい相手に誤解され
難しい状況にいる方へ。
一方的な誤解がなぜ起こるのか。
「誤解の心理的なカラクリ」に触れながら
対策についてのお話です。
誤解の「心理的な背景」
まずは普段の私たちの意識状態を
図で表します
丸の中心に、あなたがいます。
その周りにある様々な色は、感情で
背後には、無意識が広がっています。
相手の誤解のはじまり
例えばあなたを職場で誤解した相手が
「女性」だとしましょう。
そしてその女性が幼い頃
「あなたは長女だから、しっかりしなさい」
と、親からしつけられたとします。
その時の彼女の意識は、先程の図で表すと
彼女の思考(ブルー)が動き
中心にいる彼女に、こう言います。
自己規律しないとダメだ
その時から彼女は、親の言いつけを守り
「しっかり振る舞うこと」を自分に課しますが
一方で
という「悲しみ」も
生じているかもしれません。
ですがこの「悲しみ」は
「しっかりしなくちゃ」という
思考に押され、彼女の無意識へと沈んでいきますが
悲しみはこの後も、無意識の中で生き続けます。
悪い誤解が生まれる瞬間
その後、成長したこの女性がたとえば
「自分の意思を大切にする、Aさん」に
出会うとします。
Aさんは、たとえ誰かに何かを課せられても
自分の意思に沿わないと感じたら
「自分にはできない」と
はっきり自己主張する人かもしれません。
ですがもし女性が
そんなAさんの態度を見たならば
彼女はAさんを、不快に思うかもしれません。
なぜなら自分の意思より「親が望む姿」を
生きてきた女性にとっては
「自分の意のままに行動するAさん」というのは
昔そう振る舞いたくても、許されなかった部分を
体現している相手だからです。
その時、彼女の無意識に潜んでいた
しっかり者を、演じ続けた悲しみは
ここで怒りに転じ、Aさんに対して
「なんの責任を負うこともなく
好き勝手に振る舞う、身勝手な人間」といった
一方的な印象を、作りあげるかもしれません。
そしてここが、身に覚えのない悪い誤解が
生まれる瞬間でもあります。
相手の「抑圧しているもの」に触れる時、誤解が起きやすい
私たちのこころの奥、無意識には
長い時間をかけ抑圧されてきた
数多くの悲しみや、怒りがひしめいています。
だからたとえ私たちが
「しごく普通」と思われる言動をとっても
相手の人生で、無意識に抑圧してきた
「何か」に、運悪く触れてしまえば
こちらに何の悪意はなくとも
相手から一方的な誤解を受けたり
否定的に見られる可能性は、十分にあります。
もちろん誤解の全てが、無意識うんぬんの理由に
関係している訳ではありません。
ですが相手の誤解が、どこか客観性を欠いていて
度を超えたような怒りを伴っている時は
彼らの無意識に隠れる「何か」が
誤解の起点になっている可能性はあります。
その場合は残念ながら、相手の無意識を紐とき
自分への誤解を解くのは、非常に難しいです。
よってこういう状況では
と一歩引き下がるしかない訳ですが
こういった難しい状況下でも、対策を考えるなら
自分自身に、誠実であること
不条理な誤解をうけ
相手から攻撃的な態度をとられた際は
動揺し、気持ちがぶれてしまいます。
けれど相手が誰で、何をしてこようが
自分として、良心の呵責がないのなら
自分の言動を歪めたり
相手に対し、下手に出る必要はなく
まっすぐ「自分自身」である姿勢は大切です。
不当な扱いを受けた時こそ
自分の芯が揺らがないよう、意識を固め直し
相手の無意識の問題と、自分の行動とを
混同させる必要があるかを考えてみましょう。
理不尽な目にあい、気分も悪いと思いますが
自分の非がないなら、毅然としていましょう。
けれど自分の行動の棚卸しも、忘れずに
先述どおり、全てが全て
「相手の無意識の問題」の訳ではありません。
直近の相手とのやりとりを思い出し
「相手が誤解しているとすれば、あの行動?」と
自らの言動を客観的に内省してみて下さい。
もしこちらに、何らかの落ち度があったなら
相手が求めているのは、非を認め
相手の感情を害したことに対し
素直に反省の態度を示すことです。
職場で、まだ距離を縮められる関係性ならば
時間をかけて少しずつ
相手に誠実に働きかけていくしかありません。
最後に、オンラインコース
オンライン・カウンセリングコースでは
普段、こころの奥に溜まっていきがちな
思いや感情を棚卸しし
「これから、どうしたいか」
その答えを、自分の内側に見出していきます。
先が見えないような混乱下でも
こころは、多くのビジョンを描いています。
気持ちを整理しながら、今の自分をそして
これからの自分を、見つめ直したい方は
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