Ricoriss リコリス

女性の「生きる」を創造する

苦手な人がいるのは仕方ない。でも「対人ビジョン」は持ってる?

これといった理由はなくても

 
なんとなく特定の人に苦手意識があって

  • 嫌悪感が拭いきれなかったり
  • あまり近寄りたくないと思ってしまう

 
そんな他者への苦手意識に対し
どう折り合いをつけるか、葛藤している方へ。
「対人ビジョン」のお話です。
 
 

「海外旅行に行かない?」

 
友人からそう誘われたのは、ある年の冬でした。
 

 
ある国で開催される
「国宝を展示する、展覧会に行きたい」
 
そう言った友人は
ついでにこう付け加えました。
 
 
「でも私、あの国の人たち
なんとなく好きじゃないんだけどね」

 
 
 
冬の海を超えて訪れた
異国の展覧会は、人もまばらで
 
抑えられた照明が
国宝と展示品を、静かに照らし出していました。
 
 

 
いそいそと展覧会を巡る、友人から離れ
 
ガラスケース越しにひっそり佇む
国宝の観音像を見つめていると
 
 
ここが外国だと忘れ、自分と観音様との空間が
広がっていくようでした。
 
 
 

ねぎ
戻ってきな
もやし
ムダだよ

 
 
「国宝は見たいけど
この国の人たちは好きじゃない」

 
 
そうのたまう友人でも
観音様なら、平たく眺められるのでしょうか。
 
 

苦手意識や嫌悪感には

 
その原因が漠然としたものもあれば
 
相手から直接、嫌な目に遭わされたりと
明確な理由が伴うものがあります。
 

 
後者の場合、相手に抱く嫌悪感は
「正しい反応」とも言えますが
 
 
苦手意識や嫌悪感のネックは
ともかくその感覚が
膨れ上がりやすい点でしょう。
 
 
とにかく相手の全てが気に触るし
不快感越しにしか、相手を眺められなくなる。
 
 
そしてその状況も、相手への嫌悪感も
揺るぎない、否定的なものになっていきます。
 

 
それは悲惨なスパイラルでもあるのですが
そんな状況下で「歯止め」があるとすれば
 
 

「人をどう、見ていきたいか」

 
「ああいう人、苦手」
「あの人、なんかイラつくんだよね」

 
 
私たちは苦手意識を抱く相手への不満を
エンドレスに語れる一方で
 
 
自分は人々を
どう見ていきたいのか

 
 
その問いに対しては案外、なんの意識も
持ち合わせていなかったりします。
 

 
「他者に対する眼差し」の設定は、人間関係で
防波堤の役割を果たしてくれるのですが
 
その意識が皆無だと、ストッパーもない分
嫌悪感や苦手意識は、こころに巣食う膿となり
ただただ膨らんでいきます。
 
 
そしてその膿が激化するにつれ、ある時現実から
思わぬ「一撃」を、くらうこともあります。
 
海外に一緒に行った友人も、そうでした。
 
 

友人が食らった「一撃」

 
それは国宝展の後の、電車内での出来事です。
 

 
つり革につかまり、立ち話をしていた
私たちの日本語は、目の前に座る現地の女性にも
聞こえていたと思います。
 
 
会話が一段落し、窓の景色を見ていると
突然、友人の前に座っていた現地の女性が
友人に手を伸ばしました。
 
 
とっさのことに驚く自分たちをよそに
「世話好きそうなお母さん風」のその女性は
 
友人のコートの、かけ違いになっていたボタンを
1つずつ直しはじめます。
 

 
「あ、ボタンが…!」
「かけ違ってる!?」

 
 
そう反応を示す私たちに
周囲にいた現地の女性たちも
 
「寒いからね。ちゃんとボタンは閉めな」
にこやかに同調しているようでした。
 
 
 
「なんとなく好きになれないんだよね」
 
現地の人々を、苦手だと語っていた友人になぜ
こんなことが起きるのだろうと思います。
 
 
誰だって
人を嫌いにならずに済む世界を生きたい。
 
 
けれどその世界を生きるには
人を嫌うより数倍、力や慈愛を必要とします。
 

 
日本と同じ冬の
けれど全てが違う、異国の電車内で
 
友人のコートのボタンをかけ直し終えた
現地の女性は、なんでもないように微笑み
目的の駅で降りていきました。
 
 

苦手意識なんて簡単に消えない

 
嫌悪感や苦手意識には、深層意識から湧きあがる
説明のつかないものもあり
 
表面的な押さえつけは、意味がありません。
 
 
そしてあらゆる苦手意識は
コートに手を伸ばされた友人のように
 
相手との温かなつながりを通してでしか
ときほぐすものは、ないように思います。
 

 
1人の人と、あたたかくに向き合える力も
1人の人を、嫌いきれる力も
どちらの力も人間関係全般に、影響を与えます。
 
 
生きていれば
誰かに嫌悪感を抱いてしまうのは仕方ない。
 
けれど
「この人生で自分はどう
人と向き合いたいのか、どう人を捉えたいのか」

 
対人ビジョンが全く不在のまま
嫌悪感を煮えたぎらせて生きるのは
 
 
菩薩が消えた世界を生きるのと
同じなのかもしれません。
 
 
 

 
国宝展で観音像が描かれた
クリアファイルを買った友人は満足そうで
 
異国のレストランで、一息つきながら
近くの席にいる現地女性を眺め
 
 
「あの子キレイね」と、つぶやいていました。
 
 

最後に、オンライン・カウンセリング

 

 
こころの内側が硬直すると
現実も人間関係も、硬直していきます。
 
 
オンライン・カウンセリングコースでは
今抱えている思いに、どう折り合いをつけ
どう歩みたいのか。
 
自分自身に深く歩み
こころを立て直す、土台を育んでいきます。
 
 
少し立ち止り
内面の芯から、自分を見つめ直したい方は
オンラインコースをどうぞ

オンラインカウンセリング


 
 

 

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心理カウンセラー/サウンドセラピスト
 
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