リーダーに必要なのは、統率力や忍耐力、
カリスマ性、そして全体も細部を見渡せる
鋭い知性のように思いますが
昔出会った、力あるリーダーは
「もう1つの力」を備えていました。
今回は、魅力的なリーダーが
備えていたもののお話です。
No.1だったリーダー
私が出会ったリーダーの中で
最も強いリーダーシップを発揮していたのは
元職場の上司でした。
「最も仕事ができる人の元で、働きたい」
そう願い、働きはじめた職場は
超がつくほど、論理思考命の会社でした。
そこには「知能戦なら任せろ」とばかりの
理数系の社員たちが働いていたのですが
中でも上司の頭のキレと、存在感は
ともかく群を抜いていました。
上司の何が、際立っていたのか
その会社を退社し、時が経ってから
オーラソーマの94番ボトル
「ミカエル」を見ていると
その理由が、少しずつわかる気がします。
このボトル、下層イエローは「知性」に関係する色です。
元上司は交渉の場で、洗練された論理で
相手を説得する力に長けていました。
交渉相手は
わずかな隙もない上司の弁舌に圧倒され
結局は上司の狙いどおりに
交渉を締めくくることが、度々ありました。
その、場と人を圧倒できる力に思わず
「誰にも負けないですよね」と
上司に伝えたことがあります。
当時は「ミカエル」のボトルでいうと
下層イエロー、上司の「知的な部分」にのみ
意識が向いていましたが
今思うに、このボトル上層のブルーにこそ
元上司のリーダーシップの力が
宿っていた気がします。
上層ブルーが伝えるもの
元上司は、昔ながらの武士のようで
笑顔で愛想を振りまくタイプではありません。
冷静な眼差しの奥には
「どうしたら部下が
最善のパフォーマンスをできるか。
そのために、彼らをどう導くべきか」を
鋭く見極めているようでした。
彼はどんな状況下でも、事態を的確に判断し
部下に対して、過剰にも不足にもならない
サポートを与えられる知性。そして
「自分はここにいるから
しっかり戦っておいで」と
母のように佇むような姿勢がありました。
それは「ミカエル」のボトル、上層ブルーの
キーワード、「母なる質」のようにも思います。
ある時、部署で
甚大な損失を出す、ミスが起こった時。
部署の外からは、ミスの原因となった同僚を
少なからず、批判する声が聞こえてきましたが
上司は決してその同僚を問題の矢面に
立たせることはありませんでした。
立場上、ミスの責任を全て背負いながら
「この状況をどう立て直せばいいのか」
その一点に全神経を集中させ、上司は
ミスで膨らんだ業務を冷静にこなし続けながら
ミスした部下を、ずっと守っていました。
頭がよく、話術に長けた人は沢山いる
けれど鋭い才智と共に
「人を守ろうとする」
母性的な質を備えた方は
人のこころに残る
リーダーシップを発揮できるのだと思います。
下手に甘えようものなら、見透かされ
爪の甘い説明をすれば、容赦なく切り返される。
緊張感漂う部署でしたが、部署の全員が
上司の厳格さの奥底にある
人間的なあたたかさに気づいていました。
知性は高みを目指し、人を上へと引き上げ
母性は人を繋ぎ合わせながら
横へと、伸びゆくものなのかもしれません。
上司の転勤が決まった時
普段はクールな同僚が、最後に上司に言いました。
「私は、あなたのようになりたい」
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