「垣根は相手がつくっているのではなく、自分がつくっている」
こんにちは。Ricorissの、Ricoです。
みなさんは
人間関係で、壁を作ったことはありますか?
人間関係で痛手を受けると、相手との距離や
「壁」を作った方が、懸命な場合もありますが
今回は人間関係で作る「壁」についてのお話です。
猫と生きる。垣根を超える
実家の猫と初めて会ったのは、玄関先です。
ある朝、幼稚園に行く前に
家の前で鳴いている猫を見つけました。
幼稚園から戻っても
同じ場所で鳴き続ける猫を、母が抱き上げたのが
19年間に渡る、猫との暮らしの始まりでした。
「幼稚園に可愛い名前の子がいる。
猫の名前は、その子と一緒にしよう」
れなちゃん、れなち、ちゃー坊、にぽぽ
19年間、様々な名称で呼ばれた実家の猫は
よくベランダで空を見上げ、気持ち良さそうに
お日様の香りを嗅いでいました。
ある時は、布団シーツの隙間に潜りこんだ猫を
そうとは知らず、布団と一緒に舞いあげ
猫の方も「土産だ」とばかりに
白ネズミを捕まえてきては
家族を震撼させたこともありました。
基本的には物静かな猫でしたが、一度だけ
ベランダで突然、噛みつかれ
猫パンチされたことがありました。
腕を見ると、猫の歯型が残っていて
さすがに頭にきながら
ベランダのドアや、カーテンを閉め
「しばらく家に入れてやらない」と
立ちふさがるも
数分後「寒いから早く帰っておいで」と
そっとカーテンを開けます。
我が道を行くヤツめ
人間が猫と同じ行動をとったら
「なんて奴だ」と早々に
見限られるのがオチでしょう。
ですが猫のホワホワの毛や
水晶のような目を見ると
人間は意識がやられるのか、何なのか
「まぁいいや」と怒りは蒸発し
なぜだか共存できてしまう。その不思議さを思います。
そんな実家の猫と、最後に会った日
久々に訪れた実家には
老衰で痩せ、目が見えなくなった猫がいました。
実家に帰省した日は
いつもは使わない部屋で眠ったのですが
気がつくと、猫が脚の上で寝ています。
軽くなった体重に、小さな温もり
盲目なのになぜ、自分の寝場所を
察知できたのかは、わかりませんでしたが
こうして一緒に眠るのは
これが最後であろうことは、わかりました。
れなちゃん、れなち、ちゃー坊、にぽぽ
猫が旅立った知らせを受け、戻った実家には
全ての音が消えてしまったような
静けさがありました。
今でも、実家の猫を思い出す時は
胸に小さなあたたかさが広がり
次の瞬間、消えていきます。
自分とは、根本的に違う信念をもつ存在がいて
時折、不条理に噛み付かれたりもする。
けれどその存在が
同じ空間にいて、生きていることを
「なんとなく、温かいと感じる」
猫といる時に感じる、そんな感覚を
人間に対して思える時
世界はどんな風に変わるだろう。
人間関係で傷つき
いつの間にか作ってしまった、こころの壁。
たとえ今、人間関係に対し
こころの壁を取り払うのが難しくても
猫や動物というのは
「相手とただ、やすらぎと共にあれる力」が
人の内に本来あることを
思い出させてくれるのかもしれません。
最後に
実家の猫を、オーラソーマのボトルで表すなら
このボトルです。
ピンク色のリボンが、よく似合う猫でした。
ボトル81番 「無条件の愛」