Ricoriss リコリス

女性の「生きる」を創造する

疲れてもう頑張れない。そんな時は「努力の型」から自由になろう

本来なら今日も

 

頑張らなければならないことがある

 
けれど今日は心身が疲れているせいか
頑張る気が起きず
 
 
「でも本当は、頑張らないといけない…」
と罪悪感に苛まれながら、葛藤している方へ。
「努力の型」から自由になるためのお話です。
 
 

疲れていても、努力…

 
昔、美大受験のための
美術の予備校に通っていました。
 

 
そこでは毎日、作品を作り
その日中に、作品の成績が言い渡される日々を
送っていました。
 
 
美大受験では「デッサン」が
大きなウェイトを占めます。
 
 
そのため予備校では特に「石膏像せっこうぞう
人間の彫刻を、描く訓練をしていました。
 

 
「ともかく全ては
デッサン力をつけるために」

 
 
予備校のみならず、家でも練習できるよう
自宅用の石膏像せっこうぞうを買い
 
「骨格をすばやく見抜く力」をつける為に
 
電車に乗ってる人々を
骨で見ていた時もありました。
 
 

もやし
噛みつこうか
ねぎ
耐えな

 
 
たとえどれだけ疲れていようが、日々
努力し続ける誠実さこそが、勝利を掴むのだと
思ってなくても、描き続けました。
 
 
ですがそれは、ある日の予備校でのことです。
 
 

トイレで、泣き声がする

 
トイレの扉を開けた瞬間、個室に閉じこもり
泣いている生徒の声を、聞いたことがありました。
 
 
とっさの状況に驚き
足早にトイレから立ち去り、教室に戻りましたが
 
それは予備校の誰にでも、起きうることです。
 
 
日々、容赦なく突きつけられる作品の評価に
永遠に続くかのような、一喜一憂の生活に
 
情緒が不安定になり
絵を描けなくなった仲間もいました。
 

 
「一歩でも前に、進まなくては」
「時間内に、作業を完成させなくては」

 
 
それが今、自分がすべきことだと
わかっていても、こころは追いつかず
 
画面の色彩は濁り、けれどそれを
立て直す気力も、無くなった日がありました。
 
 
翌日、予備校は休みましたが、休んでしまった
罪悪感から、こころからの休息はできず
 
あくる日、予備校に行くと
仲間の1人が、か細くつぶやきます。
 
 
「誰か褒めて」
 
 
 
そうして電車の人を、骨で見ていた自分こそ
白骨化していたのに気づきます。
 
 

「努力」が定型化されている

 

 
たとえ心身がすり減ろうが
日々、一定のパフォーマンスを続ける。
それこそが実を結ぶ、最善の努力なのだと
 
「努力のあり方」が
定型化されている気がします。
 
 
部類のトレーニング好きで、その方法が
本人の性に合っているなら、それでいい。
 
ただある時、ある精神状態にいる人間が
ある「努力の型」を遂行し続けてしまうと
 
 
深刻な状況を引き起こす可能性が
見過ごされている気がしてなりません。
 

 
けれど「努力の型」は言うでしょう。
 
「どうして?皆そうしてる」
 
「そうやって皆
競争社会を生き抜いてきたんだよ?」

 
そうして、その人がその後どうなろうが関係なく
あらゆる逸脱を許しません。
 
 
ですが筆さえ握れなくなる、仲間の繊細さに
トイレから聞こえる、誰も支えようのない嗚咽に
 
 
自分の心身を切り刻まない、努力とは何か
 
「自分にとっての努力の型」を、各個人が
意識化する必要があるように思います。
 

 
「7見て、3描け」
 
これはデッサンの格言で、デッサンでは
やみくもに手を動かすのではなく
 
7は「静止」し、沈黙から物の構造を見極め
3で「動く」。静止して得た理解を描きます。
 
 
「静」は「動」の劣勢版ではなく
「動」を生み出すための産道で
 
「静」に力を与えるからこそ、こころと身体は
深い層において調整を始め
 
もっとも適した方法で、自分を立て直そうと
動き出してくれます。
 
 

美大を、卒業後

 
自宅用に買った石膏像せっこうぞう
大学に寄贈しました。
 
 
「夜中に目が合う」
家族から怖れられた石膏像は
 
これからも美大生の眼差しを
受け続けることでしょう。
 

 
常識や努力の型なんて、蜃気楼みたいなものです。
時がくれば消えてなくなる。
 
 
時間と空間が気まぐれに生み出す虚像に
人生を委ねすぎず、次世代の学生には
自分の判断を生きてほしいと思います。
 
 
 
型破りは命懸け。
 
自分の歩みを
誰からも理解されないこともあるでしょう。
 
 
けれど自らの感覚を信じ
手を伸ばした「動」であれ「静」の正しさは
 
時が教えてくれます。
 
 

最後に、オンライン・カウンセリング


 
オンライン・カウンセリングコースでは
日頃、溜め込みがちな思いや感情を棚卸しし
今気づく必要のある思いを、見つめていきます。
 
 
自分にとって「正しい」選択は何か。
 
その選択と繋がるためには、一呼吸置いて
自分と向き合う、静かな時間が必要です。
 
 
日頃のこころを疲れをいたわりながら
 
自分にとっての正しさを
見つめ直す機会を得たい方は
オンライン・カウンセリングコースをどうぞ

オンラインカウンセリング


 
 

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Ricorissリコリスを主催する
心理カウンセラー/サウンドセラピスト
 
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